Tomohiko Sugino

音を解く

feat.Haruki Kota (2022)

 今回共作した、春木君の作品には「解きの技法」が用いられている。「解きの技法」とは、春木君が考案した“繊維を水の力で解きほぐすことで、自由自在な形状を手にいれることが可能となる技法”である。これにより1枚の紙に、自由自在な形状を与えることができるのだ。
 僕はその作品を見て、図形譜を立体にすることを思いついた。図形譜は音符や音楽記号、楽語などを含まず、図形や記号、文字によって「音」が表現されている。それらを立体的にすることにより、図形譜の新たな表現にたどり着けるのでは、と考えた。

初演:2023年 個展「聴常現象 Vol.1」
Ob. :浅野実咲