Tomohiko Sugino

2024/01/19

日記の更新が開いてしまった。

2024年が始まって、色々なことがあった。

言うまでもないが、石川で起こった大地震は僕に大きな影響を与えた。

 生活の大半を左耳の補聴器のみで生活することにようやく慣れてきた。地震はその頃に起こった。もし、僕が今地震に遭ってしまったらどうなるだろうか?更に言えば、その時もしも左耳の補聴器をしていなかったらどうなるだろうか?多分、というよりほぼ確実に情報が得られない身体になる。

 僕はまだ手話を習得していない。なんとなく、小学生より以前に親が通っていた手話教室に遊びに行っていた時の記憶が残っている程度だ。指文字は辛うじてわかる。そんな僕が、地震が起きた時どれだけの情報を得られるのだろうか。避難場所、補給場所、今何が起こっているのか、おそらく全く情報をつかめないだろう。

 さて、この文章を僕は羽田からイスタンブール内の飛行機で書いている。友人に付き添ってもらい、預け荷物までのサポートをしてもらいなんとか飛行機に乗ることができた。特に空港のアナウンスが聴こえない。乗り場が変わったらおしまいかもしれない。

 最終的な目的地はフィンランドだ。半年から1年の間、留学する。日本でさえ音の聴取に困っている僕が、海外で過ごせるだろうか?慣れない言語を左耳で聴くことにどれだけ時間を要するのか。情報のほとんどを文字でしか得ることができなくなった時、どのようなことが起こるのか。ある意味では地震の時に起こる体験と酷似するかも知れない。