Tomohiko Sugino

2024/09/30

フィンランドでの生活、後半期が始まった。

ヨーロッパ1周を終えた僕は、引き続きタンペレでの生活に戻ることになった。ヨーロッパ1周の間に、フィンランドにはワーキングホリデーや新しい留学生がやってきた。これまで高校の頃から音楽科にいた自分にとって、他の留学生やワーキングホリデーの人と関わることは、他の業種や専門分野の人と関わることとなり、とても新鮮であった。そのうち歳の近い2人の友人とは、住んでいるところも近いだけあり、よく会うようになった。

しかし、右耳は補聴器を使用していないため、あまり聞こえない。若干壊れつつある左耳の補聴器は、さらに壊れつつあった。30分〜1時間に1回はプツプツとノイズを出す。心なしか聴こえる周波帯域も限られ流ようになった気もする。

そのうち今までのように、普通に僕は誰かとまともに聞いて、喋ることができなくなるのではないか。友人たちと喋る時、ふとそう思い悲しくなった。最初から補聴器を使用してなかったら、こんな気持ちにはならなかった気もする。

というわけで最近は、失われていく聴こえに対する不安や、最近抱えている音楽家としての将来の漠然たる不安が押し寄せてくる。もうすぐドイツの芸術祭で新作を発表する。不安にめげずに頑張りたい。